2025/07/24

【高校2年】歌舞伎を鑑賞しました

ごきげんよう。高校2年生が、ティアラこうとうで行われている歌舞伎鑑賞教室に参加してきました。公演の前に「歌舞伎のみかた」という、解説を行なってくださっている時間があります。「ツケ」と呼ばれる、役者の方の動きや足音などを表すための拍子木を打つ演出や、「床山」という、役者の方にピッタリ合ったかつらを作るお仕事など、役者だけでなく、舞台を支える方々についての説明があり、1つの舞台を作り上げるのにどれほど工夫されているかを知ることができました。また、今回の公演のあらすじや背景などをおはなししてくださったので、難しいそうに思える歌舞伎も、少し身近になったように思います。

今回の演目は、「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)ーかさねー」です。このお話は、家中の与右衛門という男性と、奥女中のかさねという女性の愛憎劇です。与右衛門とかさねは、愛し合う仲でしたが、当時、同じ家中の恋愛は許されないものだったため、一緒に死のうと駆け落ち企てます。そんな二人がやってきたのが木下川。二人が木下川で話をしていると、鎌が刺さったドクロと卒塔婆(そとば)が流れてきます。卒塔婆を与右衛門が折るとかさねが苦しみだし、ドクロに刺さった鎌を抜くと、かさねの顔が醜く変わってしまいました。実は、そのドクロと卒塔婆は、かつて与右衛門が殺害した助という男性のもので、実はかさねの父親でした。また、かさねの母親、菊はかつて与右衛門と密通していました。その事実を知らない二人が恋愛関係に発展したのが悲劇の始まりでした。かさねの愛に応えられない与右衛門が、最終的にかさねの怨念に操られるという、ぞっとする結末に生徒たちは引き込まれていました。

歌舞伎は、日本の伝統文化でありながら、なかなか触れることができないものです。生徒たちも、理解できないのではないかと不安に思っていましたが、最初に行われた「歌舞伎のみかた」と、イヤホンガイドによる解説によって、ストーリーや見どころを理解することができ、最後は楽しく鑑賞することができました。このような日本文化に高校生の頃から触れることで、今後の人生の糧になります。瀧野川女子学園では、日本の素晴らしい文化を伝承するために、このような機会をたくさん設けていきます。